毎朝起きるのがつらい、寝起きの腰痛を克服しましょう

「毎朝起きるのが怖い、ギクっときそうだ」と訴える腰痛患者さんは、少なくありません。 若年者から高齢者と年齢層が幅広く、またご職業も様々です。 起床時の腰痛でお悩みの方に、改善のための原因から対策までをご紹介しましょう。

 

<やはり、ご高齢者に多いです>

 

朝腰が痛くて、なかなか寝床から起き上がれないとおっしゃる方は、ご高齢の特に男性に多いように感じます。 旧来から唱えられている原因は、腰の骨の変形です。 レントゲン検査で、変形性脊椎症の診断を受ける患者さんが多かったため、起床時痛の原因とされたのでしょう。 
ご高齢者は間違いなく加齢変性が生じてますので、朝の腰痛と関連付けられますよね。 血液循環が悪く、筋力が低下して回復力も落ちていますので、どうしても朝痛くなってしまいます。 
ただ、殆どの方が「動いているうちに、少しずつ楽になるよ」とおっしゃいます。 痛みが一日中継続する例は、意外と少ないのです。 また、腰の骨の変形が進行していても、腰痛が無い方を拝見する事はよくありますよ。

 

筋肉が弱くなったり、血行が悪くなったりという年齢的な身体の変化は、どうしても腰痛の原因になってしまいます。 しかし、年齢に関係なく筋肉は鍛えられると言われています。 ウォーキングや軽い体操などで、なるべく体を動かすようにして下さい。 天気の悪い日は、室内でテレビでも見ながら、その場で足踏みだけでも結構ですよ。 ただ決して無理はしないで下さいね。 腰や脚に痛みを感じる動作は、してはいけません。
また、病院に通院中の方は、運動についてご担当医にご相談くださいね。

 

<腰に負担のかかる姿勢や作業は原因になります>

 

仕事や家事などは、どうしても前傾の姿勢をとる事が多いものです。 前屈みは、腰に大きな負担をかけ筋肉疲労を起こします。 仕事による負担を減らす事は困難ですので、どうしても疲労が蓄積し、筋肉が強張ってしまいます。 硬くなった筋肉は血流を阻害しますので、寝ている間に疲労が回復せず、起床時の痛みとなります。 
筋肉が頑張りきれなくなると、椎間板や関節、骨に影響が出てきます。 椎間板の変性や骨の変形が起こり、関節の動きが悪くなるとやはり朝の腰痛の原因となってしまします。

 

仕事量を減らす事が難しい腰痛患者さんには、筋肉トレーニングがすすめられます。 仕事に耐えられる筋力を身に付ける事が、症状の改善と予防につながります。 
筋肉の疲労を溜めないためには、入浴やストレッチが有効ですので、病院等の担当者に指導を受けましょう。 特にデスクワークの方は、30分以上同じ姿勢をとらないように心がけてくださいね。

 

<ストレスや冷えも良くありません>
ストレスは、自律神経に作用して血流を阻害します。 寝ている間は、同じ姿勢が長く血圧も低下しますので、どうしても血行が悪くなってしまいます。 疲労物質がうまく排泄されず、筋肉が強張ったまま朝を迎えることになります。 ストレスの無い日常生活や仕事はありませんので、なるべくご自身に合った方法をみつけて、上手に解消するよう努めましょうね。
冷えも同様に血液循環を悪化させますので、寝起き腰痛の原因となってしまいます。 夏でもなるべく浴槽に浸かるようにしましょう。 おすすめは、40℃で10分間の全身浴です。 心臓や血圧に問題のない方は、長めの半身浴もよいでしょう。 ストレス解消にも有効な対策ですよ。

 

<若年者にも起こります>

 

寝すぎが原因の朝の腰痛もあります。 若い方に多く、通常より長時間寝た時に起きます。 同じ姿勢が長く、血液循環が悪くなり、筋肉が強張った状態になっているだけですので、急に起きがったりしなければ、心配はいらないでしょう。 
ただし、激しいスポーツをする成長期のお子さんは、脊椎分離症という疾患を発症する場合もありますので、腰痛が長引いたり悪化する時は、必ず整形外科さんを受診してくださいね。

 

 

朝の痛みを訴える方の多くは、慢性的な腰痛をお持ちです。 身体は常に治ろうとしますが、腰への様々な負担や筋力の低下がそれを邪魔して、やがて慢性的な腰痛になってしまうのです。 どうか日常生活での姿勢や動作にご注意ください。 身体を良く動かして血流を促し、筋肉の衰えを防ぐことも大切です。 
起床時の腰痛防止には、寝返りが打ちやすい環境と寝具もとても重要です。 子供やペットと寝ている方は、要注意ですね。
また、朝は急に起き上がらないようにして下さい。 時間に余裕があれば、ゆっくりと腰のストレッチをしてから、体をおこしましょう。 仰向けで、片脚を曲げて両手で抱え込み、気持ちの良いところで10秒ほど保ちます。 両膝を立てて、無理をせずゆっくり左右に倒すストレッチも有効ですので、ぜひお試しくださいね。